吉岡　様

最近、このMLにお邪魔させていただいた丸山と申します。以後よろしくお願い申
し上げます。

さて、MSDEとは少々別の話題になりますが、

> ＶＢで作られたプログラムがあり、ＯＤＢＣ経由でＭＳＤＥを
> アクセスするもので、そのテストを行いたく、
> 「ＯＤＢＣデータソース アドミニストレータ」にて”ユーザーＤＳＮ”を
> 手動で追加しようとしています。

との事ですが、そもそもそのVisualBiascのアプリケーションは、その環境で稼
動するのでしょうか？

VisualBasicで作成されたアプリケーションは、Officeなども含めたOS環境にき
わめて敏感ですし、Windowsに対する上位互換性も下位互換性もありません。実
行環境とまったく同じ開発環境にしなければ安定した動作は望めません。
文面を拝見すると、

・Windows95
・Windows98
・Windows98 SE
・Windows ME
・WindowsNT（3.51？　4.0？）
・Windows2000

と六つの実行環境があるようですが、最低でも（動作する可能性を残すためには）
それぞれにVisualBasic6.0（Windows2000で稼動する唯一のVisualBaiscです）を
インストールした開発環境を用意しコンパイルし、それぞれ別に実行環境にイン
ストールしなければなりません。でなければDLL-Hellに落ち込む可能性ばかりで
なく、使用権利の無いDLL／コントロールを実行環境にインストールしてしまい、
Microsoftから使用許諾契約違反に問われる可能性すらあります。

付け加えて申し上げると、（Microsoftがなんと言おうと）VisualBasic6.0で作
成したアプリケーションはWindows98SE以下では作動するかどうか分かりません。
VisualBasic5.0で作成したアプリケーションはWindows95とWindows98SE以上では
作動するかどうか分かりません。VisualBasic4.0で作成したアプリケーションは
Windows98以上では作動するかどうか分かりません。

VisualBaisc4.0はWindows95で、
VisualBaisc5.0はWindows98で、
VisualBaisc6.0はWindows98SEおよびMEで、
しか動作しない（動作する可能性が極めて低い）のです。これは実行環境も開発
環境も同じコトです。とりあえずここではWindows95系を取り上げましたが、も
ちろんNT系でも同じような制限があります。

もちろん、最初の起動画面くらいを表示させるコトくらいは出来るかもしれませ
んが、それぞれのOSに付属しているDLL／コントロールの構成上、かならず
DLL-Hellに落ち込むことが明らかです。これは上記のように、実行環境のパター
ン全てのコンパイル環境を用意しそれぞれ別のインストールファイルを作ること
によりある程度は防ぐことが可能ですが、完全にその可能性を排除することは出
来ませんし、Office95／Office97など、関係するDLL／コントロールを使用する
他のアプリケーションがひとつでもインストールされていればそれでOUTです。

VisualBasicで実行環境に依存しないアプリケーションを作成することは、事実
上不可能です。今回のご質問に直接は関係ありませんが、そちらの問題も検証な
されておいたほうがよろしいかと存じます。


それでは、今回はこれにて失礼致します。


追伸
　そのOSで「動かない」VBアプリをインストールしてしまったOSを元の状態に戻
す方法は事実上ありません。FDISKからやり直してください（合掌）


丸山　宏徳


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