Date: Wed, 8 Feb 2006 17:54:44 +0900
From: "Akira Horikawa" <who@example.ne.jp>
堀川です、こんにちは
-----Original Message-----
From: 日浦 亨 [mailto:who@example.co.jp]
Sent: Wednesday, February 08, 2006 3:56 PM
To: who@example.ne.jp
Subject: [ml-msde:01445] クライアント/サーバー運用の制限について
MSDEを運用するときの、Windowsのライセンスに関しては、
MSDE を用いた WAN 経由のCS
http://www.horikawa.ne.jp/cgi-bin/showlog.cgi?kd=1&no=1196
などで発言しましたが、クライアント/サーバーシステムのサーバー側の
OSとして、Windows2000 Pro版やWindowsXP Pro版を使用することは
ライセンスの使用許諾契約書に違反すると考えられます。
ただこの問題は、マイクロソフト社でも、おかしなことになっています。
例えば、サポート技術情報
Windows XP Service Pack 2 (SP2) を SQL Server と共に使用するように
構成する方法(文書番号 841249)
http://support.microsoft.com/kb/841249/
のページを見ると、
------------上記ページの一部分--------------
Windows ファイアウォールが有効になっていると、Microsoft SQL Server では
ネットワークをリッスンできません。これは、以前ネットワークをリッスンできるよ
うに
構成されていた場合でも同様です
------------ここまで----------------
のような文言が書かれておりますが、これは、WindowsXPのライセンス使用
許諾に違反していると思われます。
本来、WindwosXPのライセンス使用許諾書では、データベースサービスを
ネットワークの外部に対して提供してはいけないことになっています。
リッスンしてはいけません。
ライセンスを厳密に守っていれば、リッスンしているWindowsXPなど、存在しませ
ん。
リッスン命令が許されるのは、サーバー版OSに限ります。
確かに、ループバックIPアドレス(127.0.0.1)や自分ホストのIPアドレスでリッス
ンを
行なって、ローカルプロセスからの接続を待っていると解釈するのであれば、
リッスン行為自体は、違反とはなりません。
しかしサポート文書の内容は、どう解釈しても、ローカルプロセスからの
接続障害を解決するものではないと思えます
本来は、「共有メモリ接続」を有効にして下さいと言うべきです。
ローカルプロセスからの接続は、「共有メモリ接続」が一番推奨された方法に
なっています。
このようなことから考えると、マイクロソフト社自身も、このWindows2000Pro版や
XPPro版のライセンス使用許諾契約書の意味の解釈を、厳密には行なっていない
のではないのか?と推察できると思います。
しかしだからと言って、
WindowsXP Pro版でデータベースサービスを外部に提供しても良い
というような、マイクロソフト社の公式発言を確認できない以上、ライセンスの
使用許諾を守る必要があります。
MSDEを使いたいために、しかも、ご質問のような、サーバー1台、クライアント1台
の小規模運用のために、サーバー版OSを入れるのはおかしいと常識的には思います。
しかしライセンスを守る以上、それは許されませんので、妥協策として、
Sybase ASE Express Edition for Linux の導入をおすすめします。
http://www.sybase.com/linuxpromo
フリーのRDBですが、その性能は、確実です。
もともとマイクロソフト社のSQLServerの出発は、サイベース社との技術協力から
始まっています。
Windows版がマイクロソフト社、UNIX版がサイベースです。
そのため、データベースのSQL言語は、同じTransact-SQL言語です。
日本のサイベース社でも、Transact-SQL言語の講習会を行なっています。
http://www.sybase.co.jp/education/ft125_1.html
マイクロソフト社でもSybase互換を保っていましたが、SQLServer7で
アーキテクチャを全面的に非互換にして、さらにSQLServer2000で、
サイベースからのクライアント接続をサポートしなくなりました。
このため、MSDEの存在価値がますます重要になっています。
MSDEやSQLServer7では、LinuxなどのUNIXから接続を行なうサイベース
クライアント側アプリケーションに対して、サイベース製RDBサーバーとして
クライアントを騙す(?)ことができます。
それに対してMSDE2000/SQLServer2000では、接続自体もできないように
なっています(サイベース純正クライアント接続ライブラリを使用した場合)。
Sybase ASE Express Edition for Linux は、Red Hat Enterprise Linuxに
対応しています
しかしRed Hat Enterprise Linuxは有償なので、無償である、パッケージ互換?
のLinuxを使います。
例えば、WHBLがあります。
http://whiteboxlinux.org/
フリーのSybase ASE Express Edition for Linux ですから、フリーのWHBLを
使うと良いでしょう
データベースの開発で注意するのは、MSDEとSybaseでは、同じTransact-SQL
言語ですが、方言があります。
このため、マイクロソフト社のSQLServer6.5レベルの命令でコーディングすると
比較的高い互換性が維持できます。
開発しながら、MSDEとSybaseの両方でSQL言語をテストしながら行なうと
良いでしょう。
このような対応で開発すれば、Windowsに戻るときも、苦労せずにできます。
フリーのRDBで、PostgreSQLやMySQLなどが使われていますが、サイベースの
製品も、もっともっと使われていいのではないか?と感じています。
もちろん、私がサイベースをすすめなくてもいいような環境、
すなわち、使用許諾契約書の改定
を一番望んでいるのは事実です。
------------------------------------
Epata-IT/日本技術ソフト開発
堀川 明 (Akira Horikawa)
02月08日(水曜日) 17時49分記
mailto:who@example.ne.jp
http://www.horikawa.ne.jp/msde/
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